駆け出しコンサル日記。

働いていく上で役にたちそうな事柄を、備忘録的にまとめていきます。(データ分析、財務分析、金融etc)

機会費用という考え方

ここでは、経済学やファイナンスで出てくる機会費用(Opportunity Cost)という考え方で世界を見てみたいと思います。

機会費用とは、「複数の選択肢があった時に、選ばれなかった選択肢の利得を費用とする」といったものです。つまり、100円のスニッカーズと80円のミルキーウェイがあった時に、スニッカーズを選んだ場合「80円の機会費用を払った」と考えます。

お笑い経済学者のバウマンはこの事を面白おかしく「選択は悪」としていますが*1、そう考えちゃうと少し違う気もします。要は、選ばなかった選択肢の事も考えようね、という事なんだと思います。


新卒時に、私は早期入社をし、同級生は通常の4月入社をしました。その時に彼女に使った例えを使って考えていきます。

まず、9月入社と翌年4月入社では何が違うでしょうか。「最後の長期休みを楽しみたい」と4月入社を選択する人が多い気がします。それは正しいのでしょうか。実際は以下のような利得が各選択肢あるはずです。

  • 9月入社:7か月分の給料、経験や社員間のコミュニケーション。12月や正月を一回余分に社員の方々と経験する事が出来る。
  • 4月入社:長期休みを若い時に経験する事が出来る。

 

あれ!!4月入社ってこれだけ!?
新卒の月収が20万円だったとしたら、140万円+掛け替えのない経験etcと4月までの長期休みを天秤にかけるという事になります。月収が30万だと210万+αで休みを買う事になります。月収が50万だと350万+α!!
お金で幸せは買えないと世間では叫ばれていますが、それでも高い買い物です。


更にいうと、4月入社のときの7か月というのは尻尾の部分、つまり定年付近の年月が7か月分目減りするという事ですから、月収は定年付近での月収で計算するべきです。そうなると、この長期休みというのは本当に掛け値なしの価値になってしまいそうです。
それだけの価値がある!と同級生であり同僚の女の子は叫んでいましたが、私はどうしても早期入社という選択肢が魅力的に映ってしまいました。


機会費用という考え方は、私達に「他の選択肢から得られる効用もしっかり考えよう」という事を教えてくれます。
目先の選択肢のみを吟味するのではなく、他の選択肢全てと戦わせて、一番利得の大きい選択肢を取ることが大事ということですね。